カナダの給与・年収 ・生活費~カナダ移住・就職

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カナダと日本の給与・年収を比べる

日本より25%高い平均年収

OECDのデータによれば、2016年のカナダの平均年収は、US$48,688(約540万円)、カナダドルに換算するとC$64,493です。

日本より25%ほど高い給与水準です。

英語圏の他の国と比べると、アメリカとオーストラリアよりは低く、イギリスよりは若干高い水準です。

平均年収(USドル)
スイス 85,718
アイスランド 73,609
ルクセンブルク 66,770
デンマーク 64,310
ノルウェー 63,122
アメリカ 60,154
オーストラリア 59,538
アイルランド 56,787
オランダ 51,669
カナダ 48,688
ベルギー 47,674
スウェーデン 46,804
イギリス 46,252
オーストリア 45,819
フィンランド 45,584
ニュージーランド 44,636
ドイツ 42,369
フランス 40,718
日本 39,089
イスラエル 38,942

出典:OECD.Stat, Average Annual Wages, In 2016 constant prices at 2016 USD exchange rates, 当サイト整理

カナダの年収は右肩上がり

2016年のカナダの平均年収は、US$48,688(約540万円)、日本はUS$39,089(約430万円)です。

2000年の時点では、ほぼ同じ水準でしたが、日本が全く給与が伸びない一方、カナダは順調に伸びたので、差がついてしまいました。何とも物悲しいグラフです。

ちなみに、2000年の時点で日本よりも給与水準が高かったアメリカとは、更に差が広がっています。主要国の中で、給与が伸びていないのは日本くらいです。


出典:OECD.Stat, Average Annual Wages, In 2016 constant prices at 2016 USD exchange rates, 当サイト整理

世帯所得もカナダの方が25%~程度高い

次に、個人ではなく、世帯の所得を比較します。

2015年の年間世帯所得で、日本人の移住が多いバンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州はC$79,750、トロントのあるオンタリオ州はC$81,480、日本円だと約700万円強です。

日本の世帯所得は、約550万円です(総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)」)。平均年収と同じく、世帯所得でも25-30%程度カナダが高いということになります。

出典:Statistics Canada

カナダの最低時給は、日本より若干高い程度

カナダで働いている日本人は、ワーキングホリデーで、アルバイトとして働いている人も多いです。アルバイトだと、最低時給で働くこともあるかと思います。

カナダの最低時給は、州ごとに異なります。以下は、2018年1月時点の最低時給です。

出典:Retail Council of Canada

バンクーバーは、東京と同じくらい

バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州の最低時給は、C$11.35(約1000円)です(British Columbia Government)。

日本でも2017年の東京の最低時給は、958円なので、バンクーバーと同じくらいです。

トロントは、東京よりも20%強高い

トロントのあるオンタリオ州の最低時給は、C$14.00(1200円強)なので、東京よりも20%強ほど高いです。

カナダの最低時給は、先進国では安い方

他の国と比較すると、カナダは先進国の中では安い方です。オーストラリアやヨーロッパが高く、アメリカはカナダよりも低いです。

しかし、カナダの物価は日本よりも安いので、アルバイトの待遇は日本よりは良いと考えられます。

最低時給(US$)
オーストラリア 13.0
ルクセンブルク 12.1
フランス 10.7
ニュージーランド 10.5
イギリス 10.3
アイルランド 10.1
ベルギー 9.8
オランダ 9.7
ドイツ 9.4
カナダ 8.5
アメリカ 7.2
日本 6.7
イスラエル 6.6
韓国 5.3
スロベニア 5.1
スペイン 4.2

出典:OECD.Stat, Real minimum wages, In 2016 constant prices at 2016 USD exchange rates, 当サイト整理

カナダ就職で期待できる給与・年収

海外赴任者の給与+手当は、日本の給与+50%~

カナダに限らずですが、赴任者は、海外現地採用や日本国内の勤務者よりも待遇が良いです。各種の手当を含めると、一般的には国内での給与+50%以上になると言われています。

カナダの赴任者の給与ではないですが、海外赴任の給与の平均値として、以下の労務行政研究所の資料が参考になります。

出典:財団法人 労務行政研究所、世界主要都市別に見た海外赴任者の給与・年収水準調査

住居手当、子女教育手当などが上乗せされる

ニューヨークだと日本の23%増し、シンガポールで36%増しです。これには家賃補助などの手当が入っておらず、手当を入れると国内+50%以上になる計算になります。

海外赴任の待遇については、こちらの記事もご参照ください。

海外赴任 / 駐在の給与・年収の相場や手当の種類
海外赴任の給与水準と、赴任の給与や手当を構成する要素について解説します。海外赴任の給与の大まかな相場。給与・手当を決める要素。海外基本給。海外赴任の手当。現地給与と国内給与。実例

日系の現地採用の給与

日系企業の海外の支社は、日本の本社から赴任してくる社員の他に、現地でも採用をしています。日本人が、現地採用としてカナダ支社に就職することもあります。

海外就活で海外駐在 / 赴任か現地採用どちらを目指すべきか?
海外での就業の可能性は、駐在か現地採用です。駐在の利点として、待遇の良さがあります。現地採用では、現地の人と同様の給与体系になります。逆にメリットは、自由な選択ができることです。自分が行きたいタイミングで、海外就職を始めることができますし、国も自由に選べます。

日系の現地採用の給与は、赴任者より低い

日系に現地採用として就職する場合、赴任者と比較すると、待遇面で大きく劣ります。カナダだけではなく、世界中どこでもそうです。これは、現地採用の給与が特に低いというよりは、各種手当が付く赴任者が優遇されているからです。

現地採用の社員から見ると、赴任者は能力以上に優遇されていて、不公平に思う人も多いようです。

某大手メーカーさんの待遇は恐ろしい!!40歳で3年勤務すれば日本で家が建てられるんだって。子女教育費用、住宅手当(C$3,000/month or more)、車、Gas、保険、殆どが会社で負担。食事だって接待っていえば会社持ち。不景気なのに青天井。これを知ってしまったらローカルはやる気をなくすよね。なのに俺らの給料は増えるどころか昇給凍結だって。駐在員はお幾らもらってんすかね?(悔しいけど僻みです。)

出典:e-Maple「駐在員 – ローカル採用日本人社員」

日系の現地採用の給与は、カナダ全体の平均給与と同じくらい

日系の現地採用の給与は、カナダ現地の平均的な給与と比較すると、どうなのでしょうか?

人材紹介会社のPASONAが提供している給与例を見ると、カナダ全体の平均給与(C$64,493)と、変わりはないようです。

事務やカスタマーサービスだと、平均よりも低め。経験を積んだ営業や技術職は、平均よりも高めです。

職種 平均給与
営業 新卒の技術営業 CAD 50,000~60,000 その他の営業 CAD 40,000~45,000
2―3年の経験者 CAD 60,000~75,000
5年以上の経験者 CAD 75,000+
事務系 CAD 38,000~50,000
カスタマーサービス 未経験者 CAD 33,000~38,000
2~3年の経験者 CAD 38,000~40,000
5年以上の経験者 CAD 40,000+
技術者 新卒 CAD 50,000~60,000
2~3年の経験者 CAD 60,000~70,000
5年以上の経験者 CAD 70,000+
管理職 CAD 80,000~150,000

出典:PASONA GLOBAL「カナダ 現地情報」

現地企業の給与

現地企業の場合は、実力、経験次第

もちろん、日本人でも日系企業ではなく、現地企業で働くこともできます。

現地企業に就職する場合、現地の人と同じように就職するので、基本的には現地の給与水準と同じのはずです。

移民の給与は一般的に低い

しかし、英語が完璧でない場合は、言語のハンデがあるので、現地の平均より低くなる傾向があります。実際に、移民の給与は、カナダ生まれよりも低いというデータがあります。

以下のグラフは、移民とカナダ生まれの人の給与中央値のデータです。移民(Immigrants)とカナダ生まれ(Non-immigrants)で大きな差があることが分かります。

出典:CBC News「Immigrant wages rising, but gaps with Canadian-born earners persist」

東アジア生まれの移民の給与は更に低い

移民の中でも、日本を含む東アジアからの移民の給与は特に低いです。一因として、東アジア人は、欧米人に比べ英語力が低いことが考えられます。

例えば、以下のグラフで、「7 years」はカナダ移住から7年経過した移民の給与です。アメリカ出身の移民の給与は、約6万カナダドルですが、東アジア(Eastern Asia)生まれの移民は、3万カナダドル強しかありません。

出典:CBC News「Immigrant wages rising, but gaps with Canadian-born earners persist」

職種別の給与

平均的な給与といっても、職種によって千差万別です。

職種別の給与の実際を知るには、求人情報サイト「Indeed」のデータが参考になります。様々な職種の給与が掲載されていますので、是非、自分の職種の給与を調べてみてください。

例えば、「Software Engineer」の年収は、平均C$76,997。年収の分布も見られます。Software Engineerの給与は、カナダ全体の平均値のC$64,493より高いですね。

同じ職種の職位のレベル別の年収も見られます。例えば、Software Engineerでも、Seniorの場合は、次のようになります。Seniorになると、更に給与が高くなります。

営業(Sales Representative)の平均年収は、C$56,750。Sales Representativeは、エントリーレベルの営業です。

会計士(Financial accountant)の平均年収は、C$51,117。こちらもエントリーレベルです。

カナダの物価と生活費

日本とカナダの生活費の比較

以下は日本の物価を100としたときの、カナダと他の英語圏の先進国の物価です。

家賃含む生活費 家賃 食品 レストラン 購買力
シンガポール 143 281 91 131 89
オーストラリア 112 163 88 166 115
日本 100 100 100 100 100
アメリカ 99 150 81 142 119
イギリス 97 130 67 171 101
カナダ 92 120 78 140 111

出典:NUMEO、当サイト整理

全体では、カナダの方が生活費は安い

家賃を含めたカナダの生活費は、日本よりも若干安めです。英語圏の他の先進国と比べても、カナダの生活費は低い水準です。

家賃と外食費はカナダの方が高い

ただし、家賃については日本よりも20%ほど高いです。他の英語圏の国と比べても、日本の家賃は安いです。

また、レストランは日本よりも40%高いので、外食が好きな人は、費用がかさみます。一方で食品は日本より22%安いので、自炊中心であれば、食費は日本よりも安くなります。

購買力はカナダが高い

購買力(Purchasing Power)とは、物価に対する所得水準です。所得水準が高いほど、もしくは物価が安いほど購買力が高くなります。

カナダは、日本よりも平均所得が高く、物価も安いので、日本よりも購買力が高いです。

日本とカナダの都市の比較

日本やカナダといっても広いです。都会と田舎では生活費が大きく異なります。同じように、東京の物価を100としたときの、東京とカナダの主要都市の物価を比較します。

都市 家賃含む生活費 家賃 食品 レストラン 購買力
東京 100 100 100 100 100
大阪 78 64 79 76 103
バンクーバー 98 144 79 119 91
トロント 93 127 71 121 100
カルガリー 82 85 73 128 138
モントリオール 73 72 69 114 113

出典:NUMEO、当サイト整理

バンクーバー、トロントは、東京よりも若干安い

東京とバンクーバー、トロントを比べると、バンクーバー、トロントの家賃を含む生活費は、東京よりも若干安いです。

家賃については、バンクーバーは、東京の44%増しと、非常に高いです。

カルガリー、モントリオールは、生活費が安く、購買力が高い

バンクーバー、トロントに次いで、日本人が多い都市がカルガリー、モントリオールです。家賃を含む生活費を見ると、東京やバンクーバー、トロントよりも安いことが分かります。

生活費が安い要因は、家賃の差です。カルガリー、モントリオールは東京よりも安い水準です。

一方で、所得水準はバンクーバー、トロントと同等以上なので、購買力が高い評価になっています。

カナダの都市ごとの物価

カナダの他の都市についても、比較してみます。

以下はバンクーバーの物価を100とした場合の、カナダ各都市の物価です。家賃の高いバンクーバーは、カナダで最も生活費が高い都市です。

都市 家賃含む生活費 家賃 食品 レストラン 購買力
Vancouver 100 100 100 100 100
Toronto 95 88 90 102 110
Victoria 90 75 101 101 116
Halifax 87 55 113 108 99
Saskatoon 87 56 105 104 103
Kelowna 85 65 99 98 113
Mississauga 85 69 87 96 110
Thunder Bay 85 49 99 106 88
Burlington 85 64 88 118 142
Calgary 84 59 93 107 151
Edmonton 84 59 95 105 136
Barrie 84 52 102 110 132
Brampton 84 54 107 92 107
St. John’s (NL) 82 42 110 114 101
Waterloo 80 55 90 100 124
Red Deer 80 48 89 106 141
Guelph 80 54 88 114 118
Regina 80 54 94 95 113
Ottawa 79 59 82 103 150
Surrey 78 62 83 88 97
Nanaimo(BC) 76 47 100 91 102
Winnipeg 75 47 89 96 118
Montreal 75 50 88 96 124
London 74 46 84 94 109
Windsor 73 40 81 96 123
Hamilton 73 52 78 94 127
Kitchener 71 51 75 85 128
Moncton 71 35 91 96 91
Quebec City 70 34 92 93 122
Gatineau 70 37 89 92 147

出典:NUMEO、当サイト整理

生活費に極端な差はない

家賃含む生活費を見ると、最も高いバンクーバーに対して、一番安いGatineau(ケベック州)でも70%です。カナダは、各都市で生活費の差は大きくないことが分かります。お隣のアメリカは、大都市と田舎で、生活費が極端に異なります。

家賃は、差が大きい

家賃については、各都市の差が大きいです。特にバンクーバーは家賃が高いことが、生活費が高い要因になっています。

購買力も見てみよう

日本人の居住者が最も多いバンクーバーは、購買力の面では、カナダの主要都市で低い方です。例えば、カルガリーはバンクーバーより50%購買力が高いです。バンクーバーより、所得水準が高いうえに、物価が安いからです。

生活費の高いバンクーバーやトロントではなく、他の都市を選んだ方が、貯蓄はしやすいかもしれません(地方になるほど、仕事は見つけにくくなりますが)。

カナダの都市ごとの家賃

以下のデータは、カナダの都市ごとの家賃です(NUMEO、市街中心地)。

家族向けの部屋(3 bedrooms)は、バンクーバーとトロントは東京より高く、他の都市は東京よりも安いです。

都市 3 bedrooms 1 bedroom
Vancouver ¥324,218 ¥168,396
Toronto ¥277,272 ¥158,139
東京 ¥261,319 ¥120,258
Victoria ¥233,212 ¥120,398
Burnaby ¥232,644 ¥129,744
Mississauga ¥191,740 ¥126,761
Surrey ¥190,142 ¥112,345
Kelowna ¥188,293 ¥109,269
Ottawa ¥187,732 ¥106,390
Calgary ¥183,387 ¥104,468
Edmonton ¥176,188 ¥109,240

出典:NUMEO、当サイト整理

世界の都市との比較

バンクーバー、トロントと英語圏の他の主要都市を比較します。バンクーバーの物価を100としたときの数値です。

都市 家賃含む生活費 家賃 食品 レストラン 購買力
Vancouver 100 100 100 100 100
Toronto 95 88 90 102 110
New York 154 187 128 143 103
San Francisco 164 216 137 130 96
Los Angeles 117 129 106 118 113
Honolulu 122 117 134 118 107
London 128 143 86 137 96
Singapore 126 134 107 92 99
Sydney 123 128 109 110 123
東京 102 69 127 84 110

出典:NUMEO、当サイト整理

カナダの生活費は、他の英語圏の都市より安い

カナダでの生活費は、英語圏の他の主要都市に比べると安いです。

ニューヨークはバンクーバーの54%増し、サンフランシスコは64%増しです。サンフランシスコの家賃はバンクーバーの倍以上、東京に比べると3倍以上かかります。

子供の教育費用

移住する国によっては、子供の教育費が日本よりも高くなります。外国人は、現地の公立学校に通うことが難しく、高い日本人学校やインターナショナルスクールに通わざるを得ないケースがあるからです。

カナダは、外国人でも現地の公立の学校に通うことが一般的なので、それほど費用はかかりません。

ビザの条件によっては、外国人でも現地の公立学校が無料

カナダは、基本的に義務教育の学費は無料です。

外国人も一定の条件を満たせば無料です。カナダの公教育は、国ではなく州の管轄なので、条件は州によって異なります。

例えば、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビアの場合は:

外国人に対しての特別な学費負担

【無料で公立学校へ入・編入学する際の条件(査証・納税条件など)】
1年以上の就労査証を有している親の子女、若しくは州立大学の1年以上の就学査証を有している親の子女の場合は学費は無料。
【無償で教育が受けられない場合の負担費用(バンクーバー市の場合)】
【授業料】 14,000/年額(カナダドル)
【願書料】 200/年額(カナダドル)
【医療保険料】 950/年額(カナダドル)
【教材費】 その都度

出典:外務省「諸外国・地域の学校情報:カナダ(ブリティッシュ・コロンビア州)」

その他の州の情報も、外務省のサイトで確認できます。

外務省「諸外国・地域」の学校情報

私立の場合はピンキリ

カナダは、公教育が主流ですが、私立の学校もあります。立地や設備の充実度などによって、授業料は様々で、高い学校では年間C$50,000以上のケースもあります。

日本人学校はない

他の国の移住では、日本のカリキュラムと同等の「日本人学校」に子供を通わせるケースも多いです。

カナダには、日本人が多いバンクーバー、トロントにも日本人学校がありません。現地校の代わりに、日本人学校に通わせる選択肢はないということです。

補習授業校の費用

カナダで子供に日本語の教育を受けさせたい場合は、平日は現地校に通い、週末に補習授業校に通います。

その場合、現地の人に比べて、補習授業校の費用が余計にかかります。

例えば、トロントの「トロント補習授業校」の費用は以下の通りです。それほど、負担は重くないですね。

出典:トロント補習授業校

医療費・医療保険料

海外の国によっては、日本よりも医療費の負担が高くなります。例えば、アメリカなどは、医療費が非常に高く、医療保険料も高いことで有名です。

カナダの医療費、医療保険料は、日本と比べると高いのでしょうか?制度が異なるので、直接比較することは難しいですが、日本に比べて負担感が大きいということはないと思います。

カナダは、日本と同じく国民皆保険

カナダは、日本と同じく、全ての国民が公的な医療保険に加入する義務がある国民皆保険の国です。お隣のアメリカは、国民皆保険ではなく、実際に医療保険に加入していない(できていない)人も多いです。

外国人の居住者も、基本的には公的な保険に加入します(州によって、居住期間などの条件が異なります)。

カナダの医療費は、税金からの支出

日本で会社員が加入している医療保険(健康保険)は、税金とは別に健康保険料が給与から天引きされています。

カナダの医療費は、基本的には、税金から支出されています。医療保険でカバーされている医療費については、別途保険料や窓口での支払いは必要ありません。

医療保険制度は、州によって異なる

基本的な医療保険の制度は、全国で同じなのですが、具体的な制度は州によって異なります。

例えば、バンクーバーのあるブリティッシュコロンビア州では、他の州とは異なり、保険に加入するために税金とは別の支払いが必要です(下の表のように、それほど負担は重くないですが)。

Government of British Columbia「Medical Services Plan」

出典:Government of British Columbia「Medical Services Plan」

強制加入の公的医療保険は、薬代、歯医者はカバーしていない

保険料の負担がない、もしくは低いカナダの医療保険制度ですが、カバーされていない項目もあります。

薬代は、病院で処方された薬であっても、自己負担です。歯医者も自己負担です。

強制加入の医療保険でカバーされていない医療費については、別途保険に加入することもできます。例えば、ブリティッシュコロンビア州では、薬代をカバーする「PharmaCare」という制度があります。

勤めている会社が、医療保険を提供していることもあります。

カナダの税金・社会保険料

給与や生活費以外で、生活水準に影響するのが、税金や社会保険料の負担です。

国によって、税金・社会保険料の制度、負担率は異なります。例えば、シンガポールや香港は税率が低いことで知られています。北欧は、社会保障が充実している分、負担も重いです。

日本とカナダの税金、社会保険料は、個人のケースによって異なりますが、同じくらいの水準です。税金や社会保険の負担率の違いは、移住を決める大きな要素にはならないと思います。

税金・社会保険料の負担率

以下は、社会保険料を含めた「税収」のGDP比の国際比較です。数値が高いほど、税金・社会保険料の負担率が高いことになります。

出典:OECD Data「Tax Revenue」、当サイト整理:

Tax revenue is defined as the revenues collected from taxes on income and profits, social security contributions, taxes levied on goods and services, payroll taxes, taxes on the ownership and transfer of property, and other taxes. 

日本とカナダの負担率は同じくらいで、先進国では低い

字が細かくて見にくいですが、日本とカナダはグラフの右の方にあり、ほぼ同じ水準です。日本は税金・社会保険料の負担が重いと思っている人も多いのですが、実際のところは、日本は国民負担が低い国です。

アメリカ、イギリス、オーストラリアもOECD平均よりも低く、先進国では税金・社会保険料負担の低い国です。英語圏は全般的に国民負担率が低いといえます。

一方で、ヨーロッパは全般的に高い傾向です。社会保障が充実しているためです。

カナダの負担率は下がり、日本は上がる傾向

現状を比較すると、日本とカナダの税金・社会保険料の負担は同じくらいです。しかし、将来は、おそらく日本の負担の方が重くなります。

税収のGDP比の推移を見ると、以前はカナダの方が日本よりも負担率が高かったのが、2000年ごろから急速に縮まっています。

日本は、世界でも有数の少子高齢化社会なので、社会保障の費用を捻出するために、税金・社会保険料を上げざるを得ないからです。

日本は、ますます高齢化が進み、社会保障費用は増えていく見込みです。将来的には、日本の負担率はカナダよりも高くなると考えられます。

出典:OECD Data「Tax Revenue」、当サイト整理

所得税

個人の条件によって異なってきますが、カナダの所得税は、概ね日本と同じくらいの水準です。

国レベルの所得税は次の通りです(Government of Canada, 2018年2月現在)。

課税所得 税率
C$46,605未満 15.0%
C$46,605~C$93,208未満 20.5%
C$93,208~C$144,489未満 26.0%
C$144,489~C$205,842未満 29.0%
C$205,842以上 33.0%

更に、州ごとに異なる地方税も収入に応じて徴収されます。

例えば、ブリティッシュコロンビアの地方税は、以下の通りです(Government of Canada, 2018年2月現在)。

課税所得 税率
C$39,676未満 5.06%
C$39,676~C$79,353未満 7.70%
C$79,353~C$91,107未満 10.50%
C$91,107~C$110,630未満 12.29%
C$110,630~C$150,000未満 14.70%
C$150,000以上 16.80%

児童手当

カナダは、子供がいる家庭に支給される児童手当が充実しています。特に、比較的低所得の家庭は支給額が大きいです。

Government of Canada「Canada child benefit」

基本の金額は、以下の通りで、所得が高くなるほど減額されます。満額だと月間4-5万円ほど支給されます。日本の児童手当は、3歳未満が15,000円、3歳以上中学生までが10,000円なので、相当差があります。

  • 6歳未満:1人につき月間C$533.33
  • 6歳以上、17歳以下:1人につき月間C$450.00

所得などの条件で、具体的な金額を試算するシミュレーターが提供されています。

例えば、次の条件の場合の支給額は、月間C$238.76でした。

  • ブリティッシュコロンビアに居住
  • 配偶者あり
  • 満10歳の子供1人
  • 年収C$70,000
  • 配偶者の収入なし(専業主婦)

まとめ

・カナダの平均給与は、日本よりも25%程度高い

・カナダの給与は順調に伸びている。一方、日本は同じ水準で停滞

・移民の平均給与は低い傾向。日本よりも給与が上がるとは限らない

・カナダの物価は、日本よりも若干低い程度。バンクーバー、トロントの家賃は東京より高い

・子供の教育は公教育が安価に受けられる

・基本的な医療費は税金でカバーされているため、医療費は低い

・カナダと日本の税金・社会保障費の負担は、同じくらいの水準


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