海外の一流大学に進学するための高校までの進路・学歴

世界のトップ大学は、ほとんどがアメリカ、イギリスなどの英語圏の大学です。

「U.S. News Best Global Universities 2018」のランキングでは、上位20位は全て英語圏、上位50位でも英語圏もしくはヨーロッパの大学です。

また、将来的に日本で働くことを考えても、海外大学卒の平均給与は、日本の一流大学卒の給与よりも高いことが知られています。

それでは、日本人が海外大学に進学するには、高校までにどのような進路・学歴を選ぶべきでしょうか?

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高校の選択肢

海外大学への進学をゴールに、高校、中学校、小学校の順に進路をさかのぼります。

海外大学への進学の観点から見ると、高校の選択肢は、次の4つに分類できます。1から4の順番で、英語を使用する割合が大きくなります。

① 海外の高校

② インターナショナルスクール

③ 日英併用の国際バカロレア

④ 一般の高校

選択肢① 海外の高校

メリット

・同級生が海外大学に進学する

当たり前ですが、海外の高校の同級生は、現地の大学に進学します。よって、普通に通っていれば、海外大学へ進学することができます。

進学校であれば、大部分が一流大学に進みます。日本でも、一流大学への進学は、進学校の生徒が有利なのと同じです。

・英語で授業が受けられる

英語をネイティブに近いレベルで習得するには、英語の環境で学び始める年齢が、早ければ早いほど有利です。高校生から英語の環境であれば、かなりネイティブに近いレベルになる人が多いと思います。

子供の英語教育・英会話は、いつから始めるべき?意味がない?
「英語は小さいころから学習すべきなのか?」、「いつから習うのがいいのか?」、「母語の日本語には影響がないのか?」など早期の外国語学習は、多くの人が疑問に思うテーマです。日英バイリンガルの子供を育てたいとして、英会話・英語教育は、いつから行うべきかを考えます。

・インターナショナルスクールより選択肢が多い

誰でも入れる学校から、超エリート高校、ユニークな教育方針の高校まで、様々な選択肢があります。

・帰国子女枠で国内大学を受けられる

もし、国内の大学を目指すことになっても、「帰国子女枠」で受験ができます。

デメリット

・進学校は、入学が難しい

進学校は、英語力の問題などで、入学すること自体が難しいことです。

一方で、英語力を問わずに入学できる学校だと、一流大学への進学実績が少なくなります。また、優秀な生徒にとっては、英語以外の面では簡単過ぎることも考えられます。

高校留学するには~必要な条件、英語力、準備する資料
1 高校留学に必要な英語力とは?2 留学する国の学力テスト。3 中学校の成績も重要。4 英語以外の長所、興味を持とう。5 エッセイ(志望動機など)。6 費用の負担

・学費、生活費が高い

学費、生活費など合わせると、年間300万円程度は必要です。有名私立に通うなら、年間600万円以上にもなります。

高校留学の費用~アメリカ、カナダ、オーストラリアなど
高校留学費用の目安:年間300万円~、有名私立では600万円以上。費用の内訳:毎年かかる費用、初期費用。留学費用を安くするには?アメリカ留学、カナダ留学、オーストラリア留学の費用具体例。

・家族と離れて暮らすことになる

国内の進学でも、大学で一人暮らしを始めると、ホームシックになる人がいます。

高校生は、まだ親離れしていない人も多いでしょう。しかも、国内の引っ越しよりも、遥かに環境の変化が大きい海外での一人暮らしです。

進学実績

高校のレベルによってピンキリです。例えば、イギリスの名門ボーディングスクールのイートン校では、毎年30%以上の生徒がオックスフォード大学、またはケンブリッジ大学に合格しています(Eaton College)。

選択肢② インターナショナルスクール

日本にいても、インターナショナルスクールで英語のみで授業を受けることができます。学習の環境としては、海外の高校で学ぶのと近くなります。

メリット

・同級生が海外大学に進学する

インターナショナルスクールの生徒の多くは海外大学に進学します。海外高校と同じで、インターナショナルスクールに通えば、海外大学への進学は当たり前の選択肢になります。

・英語で授業が受けられる

日本にいながら、学校では完全に英語の環境になります。

・日本で通うことができる

海外高校と比べたメリットは、日本にあることです。家の近くにあれば、通学もできます。費用の面や、生活環境の面で海外高校への進学よりも有利です。

デメリット

・海外高校や日本の一般の高校に比べて選択肢が少ない

日本にある数が少ないので、学力のレベルや、立地、校風などで選択肢が狭くなります。

・学費が高い

日本の一般の私立高校と比べても、学費が高いです。例えば、ケイ・インターナショナルスクール東京は、学費だけで195万円です(2018年)。

・国内大学への進学が難しくなる

インターナショナルスクールは、英語で勉強します。カリキュラムも、日本の高校とは異なる学校が多いです。

日本の一般の高校生に交じって、大学受験をするのは、非常に不利です。

海外高校だと帰国子女枠が使えますが、インターナショナルスクールの場合は、帰国子女枠に含めない大学が多いです。インターナショナルスクールの生徒の国内大学への進学について、以下のページが詳しいです。

Nagoya International School「日本の大学に進学出来るのですか?」

進学実績

学校によって異なりますが、日本よりも海外大学に進学する生徒が多いです。

例えば、アメリカンスクール・イン・ジャパンケイ.インターナショナルスクール東京の進学実績を見ると、実数は書いていないですが、明らかに海外大学の方が多いことが分かります。

しかし、一流大学に何人合格したか(例えば、ハーバードが何人か)については、公開していない学校が多いです。

選択肢③ 日英併用の国際バカロレア

国際バカロレアとは

国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。

日本での国際バカロレアの認定校は、英語だけのカリキュラムと、日英併用のカリキュラム(日本語DP)があります。

英語だけの場合は、インターナショナルスクールです(全てのインターナショナルスクールが国際バカロレアというわけではない)。

日本語DPの場合は、日本語、英語両方での授業があります。日本語での授業が中心の学校が多いようですが、数学など一般の授業も英語で行うことがあります。

こちらの文部科学省のページに、日本での国際バカロレア認定校のリストがあります。

メリット

・(一部)英語で授業が受けられる

日本の一般の高校に比べると、英語を実践的に使う機会が多いです。

・英語力の面で、海外校、インターナショナルスクールよりはハードルが低い

一般の日本人の生徒を想定しているので、入学時点で求められる英語のレベルは、そこまで高くありません。

・海外大学へ進学する生徒が一般の高校よりは多い

・日本の一般の中学校からの進学がスムーズ

・日本の大学にもスムーズに進学できる

デメリット

・選択肢が少ない(2018年7月現在、日本語DPは8校しかない)

・日本語中心のプログラムだと、海外一流大学への進学は英語面で不安がある

進学実績

最近になって日本語での国際バカロレアを開始した学校が多く、進学実績が出てくるのはこれからのようです。

一般の日本の学校よりは海外比率が高くなることが予想されます。

選択肢④ 一般の高校

日本で日本語で教えている学校に進学します(公立、私立含め)。

メリット

・授業料が安い(公立であれば)

・日本の一般の中学校からの進学がスムーズ

・選択肢が多い

安い公立を選ぶこともできれば、優秀な生徒はレベルの高い高校を選ぶこともできます。

・日本語で得意分野を伸ばせる

中途半端な英語力で海外高校やインターナショナルスクールに行った場合、英語力がハンデになります。学科やスポーツなど自分の得意としている分野で、実力を十分に発揮できない可能性があります。

一流大学にアピールできるくらいの得意分野があるなら、高校は日本語の環境のままで実績を積んで、一芸に秀でている人として、海外大学の申請をした方が有利かもしれません。

デメリット

・海外大学に進学する同級生がほとんどいない

日本の高校からも、海外の一流大学へ進学する生徒はいますが、数が少なく、モデルケースにはなりにくいです。

周りで海外大学志望の人がいないと、情報収集や、モチベーションの面で、不利です。

・充分な英語力を身につけることが難しい

有名大学を狙うなら、英検1級、TOEIC 900点以上の高い英語力が求められます。日本語で授業を受けつつ、高校レベルを遥かに超えた英語を学ぶ必要があります。

また、大学に入学してからも英語がハンデになります。ペーパーテストでは、入学に必要な点が出せたとしても、ネイティブと比べると大きな差があります。

年齢が高くなるほど英語を習得するのは難しくなるので、ネイティブに近いレベルを目指すなら、大学から英語環境で学ぶのは遅いかもしれません。

進学実績

一般的には、海外大学への進学は非常に少ないです。

しかし、海外大学への進学比率が高い学校も増えてきています。代表例が、渋谷教育学園(渋谷、千葉幕張の2校)です。通称、渋々、渋幕と呼ばれています。

渋幕は、2018年に延べ35名が海外大学に合格しています(渋谷教育学園)。渋々も同等の水準です。このレベルの合格者数だと、同じクラスの複数人が海外志望ということになりますので、切磋琢磨して海外大学を目指すことができます。

また、渋々、渋幕は、東大など国内トップ大学への進学実績もトップクラスです。日本語でのレベルの高い教育を受けつつ、海外大学も視野に入れられます。

他の日本の進学校でも、海外大学への進学は徐々に増えてきています。例えば、開成は2017年に延べ22名が現役合格しています(開成高等学校)。2018年は7名に減少したので、まだ毎年多いわけではありませんが、トレンドとしては確実に増えてきています。

海外大学へ進学するための高校入学までの進路

海外大学を見据えた中学校の進路としては、以下の選択肢が考えられます。

中学校でも、国際バカロレアを日本語・英語併用で提供している学校もあるのですが、高校以上に数が限られているので省略します。

① 海外の中学校

② インターナショナルスクール

③ 一般の中学校

選択肢① 海外の中学校

中学校からボーディングスクールなど海外の学校に留学する選択肢は考えられます。

メリット

・海外高校への進学がスムーズ

中高一貫の学校もあり、その場合は、高校まで海外で通うことになります。

・英語で授業が受けられる

中学から英語の環境であれば、ネイティブと遜色ないレベルになる人が多いと思います。

・インターナショナルスクールより選択肢が多い

デメリット

・進学校は、入学が難しい

・学費、生活費が高い

・家族と離れて暮らすことになる

・日本語が弱くなる可能性がある

日本人だからといって、自動的に日本語が上手くなるわけではありません。英語の教育に切り替わる年齢が若いほど、日本語が「微妙に」なる可能性が出てきます。

高校留学のメリット・デメリット
高校留学のメリット:①英語(外国語)の習得は若いほど有利。② 国際感覚、多様な価値観が身につく。③海外大学への留学がスムーズ。④帰国子女枠を使うことができる。⑤自立心が身につく。デメリット:①費用が高い。日本の大学進学の選択肢が狭くなる。

高校への進路

そのまま海外で高校、大学と進学するのがスムーズです。

日本に戻る場合は、日本の中学を卒業していないので、帰国子女枠での受験になります。

選択肢② インターナショナルスクール

メリット

・英語で授業が受けられる

・インターナショナルスクール、海外高校に進学しやすい

・日本で通うことができる

デメリット

・選択肢が少ない

・学費が高い

・日本語が弱くなる可能性がある

・国内高校への進学が難しくなる

インターナショナルスクールは、「一条校」(学教法第1条に規定する学校)でない学校が多いです。一条校を卒業していないと、法律で規定された就学義務を履行したことにはなりません(文部科学省)。

義務教育を修了していないと、日本の一般の高校に進学するときに、受験資格で問題になる可能性があります。

また、日本語力やカリキュラムの違いの面でも、一般の中学生と同じ受験を受けるのは不利です。

海外中学と異なり、帰国子女枠の対象からも外れる場合が多いです。

高校への進路

中学がインターナショナルスクールなら、高校も英語の学校(インターナショナルスクールか海外高校)になる可能性が高いと思います。

選択肢③ 一般の中学校

メリット

・授業料が安い(公立であれば)

・選択肢が多い

・日本の一般の小学校からの進学がスムーズ

・日本語で得意分野を伸ばせる

デメリット

・海外高校、インターナショナルスクールに進学する同級生がほとんどいない

・高いレベルの英語力を身につけることが難しい

一流の海外高校やインターナショナルスクールへの進学を志望するなら、受験の段階で高い英語力が必要です。

中学レベルの英語ではないので、自分で勉強する必要があります。

高校への進路

・海外高校

英語力が高くなくても、入学できる海外高校はあります。一流高校への進学を希望しないなら、海外は高校からでも遅くはありません。

・インターナショナルスクール

一般の中学校から英語ネイティブではない生徒を受け入れている学校もあるので、可能性としてはあります。しかし、高い英語力でないと選択肢は少ないです。

・日英併用の国際バカロレア

一般的な日本の生徒の受験を想定しているので、普通の中学校からの進学は可能です。

・一般の高校

もちろん、一般の高校に進学するのが、可能性としては高いです。海外大学を目指すなら、海外大学への進学実績が多い学校、英語教育や国際交流に力を入れている学校を選ぶべきです。

小学校・プレスクールの選択肢

英語力だけを考えるなら、できるだけ早く英語環境で学ぶべき

高校、中学の進路で、英語力の面では、できるだけ早く英語環境で学ぶ方が有利なことを説明しました。

同じことが小学校、就学前教育にも言えます。

海外中学校やインターナショナルスクールに入学させるには、小学校の時点で英語力が高いことが望ましいです。そうすると、小学校から英語環境で学ぶことが有利になります。

小学校でインターナショナルスクールに進学するなら、最もスムーズなのは、インターナショナルスクールの付属校など、就学前から英語環境で育てることです。

英語環境での教育は、デメリットもある

・日本語が弱くなる

小学校から英語で学ぶということは、日本語は学校で使わないということです。

英語環境になる年齢が早いほど、日本語の学習の面では弊害が大きくなります。

日本でインターナショナルスクールに通ったとしても、学校の環境は海外と同じです。日本語を意識的に勉強しなければ、日本語が苦手になる可能性は高いです。

日本語、英語の習得は、ある程度トレードオフです。言語を使う時間は限られています。両方とも完璧に使える人もいますが、現実的には学校で使う言語に偏る可能性が高いです。

つまり、小学校や就学前から英語の環境にするということは、日本語よりも英語が得意な子供に育てる選択をすることです。

日本語が完璧という前提で英語を学んで欲しいなら、少なくとも小学校から英語環境にするべきではないと思います。

・費用が高額

インターナショナルスクールに小学校やプレスクールから通うとなると、一般的な家庭にとっては、費用の面で負担が大きいです。

小学校から海外の学校のオプションもあり得ますが、さすがに小学校からボーディングスクールに入れたいと思う親は少ないと思います。そうなると、家族で移住ということになり、家族全体の人生計画の話になってきます。

まとめ

・海外の一流大学の進学を目指すなら、英語力や同級生の進学実績の面で、英語の高校(海外高校やインターナショナルスクール)が有利

・一般の高校からの海外大学進学も増えてきているが、まだマイノリティ

・一般の高校からの進学は、日本語の授業と並行して、英語を学習する負荷が大きい

・英語の高校に進学するなら、小学校や中学校から英語環境の方が有利

・英語環境で学ぶことは、「普通の日本人」として育つには日本語力などでデメリットも大きい

・英語環境で学ぶのは、費用の負担も大きい


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