インターナショナルスクール(小学生)のメリット・デメリット

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日本でも国際化が進む昨今、英語の重要性はますます高まっています。

子供には、英語を使えるようになって欲しい、将来英語で苦労してほしくない、そんな親世代も多いかと思います。

しかし、普通の日本の学校に通って、高いレベルの英語力を身につけるのは、容易ではありません。学校の授業や、ちょっとした英語レッスンだけでは、英語を実践的に使う機会が、絶対的に足りないからです。

そこで、英語教育に熱心な方の中には、英語の環境で勉強ができるインターナショナルスクールを検討されている人もいます。

しかし、インターナショナルスクールに通うということは、一般の日本の教育のコースから外れるということです。メリットだけでなく、デメリットもあります。

一般的な日本人の家庭の場合、インターナショナルスクールで子供を学ばせるべきでしょうか?本記事では、メリット・デメリットの両方を紹介します。

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メリット① 英語(外国語)の習得は若いほど有利

英語や外国語の習得をする年齢は早ければ、早いほど有利です。

以下の研究は、アメリカに移住した中国人、韓国人の子供を対象にしたものです。3-7歳までに移住した子供はネイティブと同程度の英語力を身につけます。

インターナショナルで学べば、6歳から英語の環境ですので、ネイティブと同程度の英語力が身につくと考えられます。

Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America「Economic, neurobiological, and behavioral perspectives on building America’s future workforce」

メリット② 国際感覚、多様な価値観を身につけることができる

日本でも外国人は増えてきましたが、普通に生活していると、小学校から大学まで、ほとんど外国人と接する機会はないと思います。

インターナショナルスクールは、両親が外国人の家庭など、基本的には母国語が日本語でない生徒向けの学校です。

学校によりますが、多種多様な国籍の人が学んでいます。

日本語では話せない人、日本の常識とは異なる文化を持つ人と交流することは、バランスの取れた国際感覚、多様な価値観を身につけることに役立ちます。

メリット③ 海外の中高、大学への進学がスムーズ

世界のトップ大学は、ほとんどがアメリカ、イギリスなどの英語圏の大学です。

「U.S. News Best Global Universities」のランキングでは、上位20位は全て英語圏、上位50位でも英語圏もしくはヨーロッパの大学です。

出典:U.S. News Best Global Universities 2018

英語圏のトップ大学の進学には、高い英語力が必要

英語圏のトップ大学に進学したいなら、入試の時点で高い英語力が必要になります。

日本の高校で日本語で勉強しながら、並行して海外トップ大学に入学できる英語を身につけるのは、ハードルが高いです。

英語力の面では、インターナショナルスクールや海外高校など、言語が英語の学校に通う方が有利です。

英語の高校で学ぶには、中学校も英語の方が有利

しかし、インターナショナルスクール高校の多くは、入学の時点でネイティブに近い英語力が必要です。

海外高校だと、英語力不問で留学できる高校もあります。しかし、学力の高い高校に進学するには、こちらも高い英語力が必要です。

そうすると、中学校も英語の環境がいいということになります。

高校留学するには~必要な条件、英語力、準備する資料
1 高校留学に必要な英語力とは?2 留学する国の学力テスト。3 中学校の成績も重要。4 英語以外の長所、興味を持とう。5 エッセイ(志望動機など)。6 費用の負担

英語の中学で学ぶには、小学校も英語の方が有利

全く同じことが、中学校の入試にも言えます。

インターナショナルスクールに入るにしても、海外の中学に進学するにしても、英語で学ぶ中学校に入学するには、小学校の時点で高い英語力があった方が有利です。

つまり、最終的な学歴のゴールが海外大学の場合、できるだけ早期から英語で教育を受けた方が、進路としてはスムーズになります。

小学校からインターナショナルスクールであれば、英語力の面では、ネイティブと遜色なくなります。少なくとも英語力の面では海外大学の入試でハンデにはなりません。

メリット④ 日本の受験戦争を避けられる

日本の受験勉強は大変です。

トップ大学に進学しようとすると、大学受験のための勉強を長時間する必要があります。

受験勉強が役に立つかは、人によって見解は分かれると思います。しかし、多くの人は、受験勉強は大学に入るための必要悪で、できれば避けたいと思っているのではないでしょうか?

インターナショナルスクールや、欧米の学校でも、当然入試はありますし、筆記テストもあります。

しかし、日本や他の東アジアの国に比べると、そこまで筆記試験に偏重していません。学校の成績や、課外活動、エッセイや面接での受け答えも重視されます。

筆記試験偏重の日本の受験勉強に疑問を持っているなら、インターナショナルスクールに通って、一般的な日本の受験のルートから外れるのも一つの選択肢です。

デメリット① 費用が高い

日本の公立小学校であれば、費用の負担は高くありません。

インターナショナルスクールの学費やその他の費用は、非常に高いです。

例えば、ケイ・インターナショナルスクール東京の小学生の学費は、年間190万円(2018年)です。その他の費用を含めると、200万円を超えます。ちなみに、慶應幼稚舎の学費は96万円です(2018年)。

しかも、インターナショナルスクール卒業生の多くは、インターナショナルスクールの中高に通います。そうすると、中学校も高校も高い学費を払い続けることになります。年間200万とすると、高校卒業までの12年間で2,400万円です。

デメリット② 日本での進路の選択肢が狭くなる

インターナショナルスクールは、全て英語で授業が行われます。また、多くの学校のカリキュラムは、日本の小学校とは異なります。

よって、日本の普通の中学校に進学するのは難しくなります。

インターナショナルスクールの数は限られているので、進路の選択肢が狭くなります。

特に最優秀の学生にとっては、開成や灘のような超エリート学校の選択肢がないことがデメリットです。

ボーディングスクールなど海外の中学校に目を向ければ選択肢は広いです。しかし、海外中学校に留学するには、インターナショナルスクールよりも遥かに高い費用がかかります(一流校だと、生活費など含めると年間600万円程度)。

高校留学の費用~アメリカ、カナダ、オーストラリアなど
高校留学費用の目安:年間300万円~、有名私立では600万円以上。費用の内訳:毎年かかる費用、初期費用。留学費用を安くするには?アメリカ留学、カナダ留学、オーストラリア留学の費用具体例。

デメリット③ 入学時に英語のハンデがある

インターナショナルスクールでの授業は、英語です。他の生徒との会話も英語が多くなります。

授業にしても、友達関係にしても、英語力が重要になります。

母国語が日本語で、保育園・幼稚園が日本語だった場合、小学校入学の時点では英語のハンデが非常に大きいです。

始めて学校に通う大事な時期に言語のハンデがあるのは、子供にとって大きな負担だと思います。

デメリット④ 日本語が弱くなる

日本人だからといって、自動的に日本語が完璧になるわけではありません。

学校の時間を英語で過ごすということは、その分、日本語を使う機会が少ないということです。特に勉強など「難しい」日本語に触れる機会が少なくなります。

小学校からずっと英語教育だと、間違いなく英語のほうが強くなります。学校の外で努力をしないと漢字も書けないでしょうし、フォーマルな日本語も苦手になると思います。

たぶん東京インターナショナルスクールに普通の日本人家庭の子どもを入れたら、もう5年後には日本語どころじゃなくなりますよ。まず知的なシミュレーションはすべて英語でやることになりますから、その子は日本語脳ではなく英語脳になってしまいます。日本語脳の持ち主と英語脳の持ち主では、どこか空気が違いますからね。日本はとても独自の文化があるし、英語脳の持ち主は日本社会では生きづらくなってしまうんです。まず親が日本語脳の持ち主ですから、親子で話していてもしっくりこない、というような状況に陥ってしまいます。

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日本語よりも英語の方が得意な子供に育てる意思はあるのか?

日本語、英語の習得は、ある程度トレードオフです。言語を使う時間は限られています。両方とも完璧に使える人もいますが、現実的には学校で使う言語に偏る可能性が高いです。

つまり、小学校から英語の環境にするということは、日本語よりも英語が得意な子供に育てる選択をすることです。

日本語が完璧という前提で英語を学んで欲しいなら、少なくとも小学校から英語環境にするべきではないと思います。


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