イギリス就労ビザまとめ~種類、取得条件、期間、申請方法(2017年更新)

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イギリスでの現地就職を目指す観点で、イギリスのビザを紹介します。

イギリスのビザ、就労許可の情報は、イギリス政府のサイトに非常に詳しく記載されています。本記事に掲載されている英語のリンクも、すべてイギリス政府のサイトです。本記事で、概要を理解して、詳細はイギリス政府のサイトで確認しましょう。

*当記事も含めて、第三者によるビザの説明は、情報が遅れている、または解釈が間違っている可能性があります。気になる点は、イギリス政府のサイトか、イギリスの公的機関に確認しましょう。

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まとめ

短期のビザ、長期のビザ含め、全般的に厳しいです。営業、企画、事務など、非技術職で就労ビザを取るのは、かなりハードルが高いです。トップMBAの卒業性でさえも、ビザがなければ、圧倒的に就職活動で不利になるのが現実です。技術職(Engineer)については、労働者不足なので、比較的容易です。

所得が高く、英語が通じるイギリスは、アメリカなどと並んで、最も外国人に人気の就職先なので、ビザが厳しいのは当然です。海外就職希望で、イギリスに強いこだわりがなければ、他の国も考えましょう。英語圏でも、アメリカやカナダの方が、まだ就労できるビザを取りやすいです。

・留学中の就労(Tier 4 – Student)

許可されています(語学学校は対象外です)。アルバイトやインターンをすることができます。勉強がメインで、短期間の仕事をしたいだけなら、イギリスでの留学+インターンはお薦めです。

・留学後の就労

アメリカやカナダでは、留学後限定で使える条件の緩い就労ビザがありますが、イギリスにはありません。イギリスに残って働きたい場合は、短期または長期の就労ビザを申請します。留学後に比較的長い(1-3年)インターンをしたいなら、アメリカやカナダに留学する方がお薦めです。

・ワーキングホリデー(Tier 5 – Youth Mobility Scheme)

イギリスではYouth Mobility Schemeという名称です。ほぼ条件なしで就労できる唯一のビザですが、募集枠よりも応募数が多いので、毎年抽選になっています。当選する確率は、非常に低いようです。ワーキングホリデーをしたいなら、他の国の選択肢も同時に検討しましょう。

・短期的な就労(Tier 5 – Temporary Worker)

1-2年程度の就労。Tier 5 – Temporary Worker visaは、ワーキングホリデー以外に、Charity Worker、 Creative and sportingなど5つの分類があります。日本人の実績は非常に少なく、一般的な会社での仕事については、更に少ないです。普通の学生や社会人が利用するのは向いていないです。

・企業内転勤者(Tier 2 – Intra-company Transfer)

企業内転勤者、つまり駐在者の場合は、ビザの取得は比較的容易です。問題は、イギリスへの駐在は人気が高く、社内の選抜に通ることのハードルが高いことです。

・長期的な就労(Tier 2 – General)

イギリスで外国人が就労する場合の最も一般的なビザです。誰でも申請できるわけではなく、管理職レベル以上の仕事、労働者が足りていない職種(Shortage occupation list)での申請が想定されています。Shortage occupation listの職種は、優先的に処理されます。

Shortage occupation listに入っているのは、技術者(Engineer)全般、料理人、看護士含む医療関係などです。いわゆる文系的な事務、営業、企画などは、ほぼ入っていません。文系の普通の学生、会社員であれば、かなり厳しいです。そもそも、雇用者にとっても手続きが面倒、費用もかかるので、内定を取ることが難しいです。

留学中のアルバイト・インターン (Tier 4 – Student Visa)

イギリスでは、留学生に就労を許可しています。別途、就労ビザの申請をする必要はありません。生活費のためのアルバイトも、本格的なインターンもできます。

日本でも、最近はインターンが一般的になってきました。海外でのインターンの経験は、日本に戻って就職活動する場合でも、武器になる経験です。短期的に海外での仕事を経験したいのであれば、イギリス留学+インターンは、良い選択肢だと思います。同じ英語圏でも、アメリカは在学中は就労が制限されています。

現在、大学生なら、交換留学、大学への編入、大学院への進学が考えられます。社会人なら、大学院が主な選択肢です。イギリスへの留学については、多くの情報がありますので、留学についてのサイトや書籍を参照してください。

<主な条件>

・Tier 4 student visaで留学している。短期間のShort-term study visaは、対象外です。インターンを前提に留学するなら、応募するプログラムがTier 4なのか、在学中に仕事ができるのか確認しましょう。

・学期中は20時間まで。長期休暇中は、フルタイムで働ける。(プログラムの内容などで異なる)

・学校のプログラムの一部としてインターンをすることもできる。

Tier 4 (General) student visa

<申請方法>

・Tier 4 student visaの申請。別途就労用のビザの申請は必要ありません

留学後の就労

イギリスに残って働きたい場合は、短期または長期の就労ビザを申請します。

アメリカやカナダでは、留学後限定で使える条件の緩い就労ビザがありますが、イギリスにはありません。留学後に1年以上の就労をしたいなら、アメリカやカナダに留学する方がお薦めです。

アメリカで留学した後の就職のビザ:Optional Practical Training (OPT) for F-1 Students

カナダの就職ビザ事情まとめ

ワーキングホリデー(Tier 5 – Youth Mobility Scheme visa)

ワーキングホリデー(Working Holiday)とは、日本とワーキングホリデー協定を結んだ外国に1~2年の滞在許可が下り、その間に就学、旅行、就労することができる制度です。

イギリスの他にも、英語圏であれば、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、アジアですと韓国、台湾、香港など、様々な国が参加しています。

イギリスのワーキングホリデーに参加するには、「Tier 5 Youth Mobility Scheme visa」を取得します。年間の日本人向けの申請枠は1,000人しかなく、申請できるかは抽選になります。イギリスのワーキングホリデーに参加を希望する日本人は、1万人以上とも言われていますので、当選できるかは完全に運しだいです。ワーキングホリデーをしたいなら、イギリスに限定するのは止めましょう。

他の国のワーキングホリデーと同様で、事前に就労先を決めておく必要はありません。途中で就労先を変えても問題ありません。

<主な申請条件>

・申請条件は緩いです。条件さえ満たしていれば、基本的には許可されます。

・日本国籍などワーキングホリデーが許可された国籍

・18歳以上、30歳以下

・1890ポンド以上の貯蓄がある

・イギリスでのワーキングホリデーに参加したことがない

Tier 5 (Youth Mobility Scheme) visa

<期間>

・24か月間

・期間中に31歳になっても、ビザの有効期限まで滞在できます

<活用方法>

・主に英語の勉強のため

一般的なワーキングホリデーの過ごし方は、まず語学学校に入学して、語学を学びながら、アルバイトを探す人が多いようです。

・就職活動の時のネタとして

例え、アルバイトであっても、就職活動の時のアピールポイントとして使えると思います。簡単な内容でも、外国で外国語で仕事をすることは、日本でのアルバイトとは異なる経験です。

単純作業ではなく、社員と同じ仕事内容であれば、なお経歴として強いです。アルバイトというより、インターンですね。できれば履歴書に各価値のある仕事を探しましょう。イギリス政府のサイトにも基本的にどんな仕事でも許可されると明記してあります。

・イギリスでの長期の就労の足掛かりとして

長期の就労ビザを取るには、雇用企業を見つけて、申請のスポンサーになってもらう必要があります。イギリスの現地にいた方が、情報も入ってきやすいですし、直接企業と話すことができます。

<申請方法>

・日本国籍向けの枠は、年間1000人です。申請枠が足りないので、申請するための抽選が行われます。2017年は、1月と7月の年間2回実施されています。

・2017年7月の抽選への参加方法は、こちらのイギリス政府のページに日本語で記載されています。参加方法は簡単ですが、応募期間が非常に短いので、時間には注意が必要です。

Youth Mobility Scheme 2017 (日本国籍者) -第2回抽選

・2017年と同じスケジュールであれば、2018年の抽選については、2017年の11月末に発表されます。イギリス政府のサイトで、「Youth Mobility Scheme」と検索して、最新の情報を確認しましょう。

・抽選に当選した場合は、期間内にビザを申請します。

・ビザの申請は、下のイギリス政府のサイトで、オンラインで申請します。イギリス大使館・領事館では受け付けていません。英語で、ややこしい説明もありますが、実践的な英語の勉強にもなりますので、頑張って申請しましょう。

Apply for a UK visa

<代行業者について>

・留学エージェントなどで、申請の代行(手伝い)をする業者があります。私としては、自分で申請することを強く推奨します。イギリス政府のサイトに、申請方法は分かりやすく書いているので、業者に頼む理由は何もありません。これから、2年間イギリスで生活し、仕事もしようと思っている人は、このくらい自分でできないとダメです。実践的な英語の訓練にもなります。もし利用する場合は、何が料金に入っているか、きちんと確認しましょう。

・申請枠の抽選は、完全にランダムだとイギリス政府が記載しています。業者経由で有利になることはあり得ません。ワーキングホリデーの申請が有利になるとする業者は詐欺で間違いありません。

・申請枠の抽選に当選しなければ、業者を使う意味は、全くないです。当選が確定する前に料金を支払う必要がある業者は、絶対使わないようにしましょう。

短期的な就労(Tier 5 – Temporary Worker)

他の国では、ワーキングホリデー以外に、インターンなど条件を限定して1-2年程度の就労用のビザがあったりします。イギリスでも、Tier 5 – Temporary Workerがあり、ワーキングホリデー以外に、以下の5つの分類に分かれています。

  • Charity Worker
  • Creative and sporting
  • Government Authorised Exchange
  • International Agreement
  • Religious Worker

しかし、実際のところ、普通の学生や会社勤めの人が、Temporary Workerのビザで働くのは難しいです。スポーツ選手やCreative Worker(俳優、ミュージシャンとか)対象の Creative and sporting以外は、日本人が年間取得している件数は数十件程度です。その中には、大学の講師なども含まれます。インターンなど短期の就労目的で取得している人は、数えるほどだと思います。

イギリスでは、長期の就労ビザ、もしくは他の国の短期的なビザを中心に考えた方がよいかと思います。

興味のある方は、政府のサイトで、条件などを確認しましょう。

参考までに、以下のページで、Temporary Workerの国別件数を掲載しています

Immigration statistics, July to September 2014

企業内転勤者(Tier 2 – Intra-company Transfer)

企業内転勤者(Intra-company Transfer)、つまり駐在者の場合は、ビザの取得は比較的容易です。

問題は、イギリスへの駐在は人気が高いことです。多くの会社では、エースが幹部候補として選抜されています。また、イギリスに限らず駐在の選抜は、本人が希望して国を選べることは少ないです。イギリス狙い撃ちで、駐在を勝ち取るというのは、大部分の人には現実的でないと思います。

参考までに、2013年度は、1,100人の日本人がIntra-company Transfer visaを取得しており、一般向けの就労ビザ(Tier 2 – General)や、ワーキングホリデーよりも多いです。

転勤なので、申請は会社にサポートしてもらいましょう。自分でも条件や申請方法を確認したい人は、以下のページを確認しましょう。

Tier 2 (Intra-company Transfer) visa

一般向け就労ビザ(Tier 2 – General Visa)

イギリスで外国人が就労する場合の最も一般的なビザです。誰でも申請できるわけではなく、管理職レベル以上の仕事、労働者が足りていない職種(Shortage occupation list)での申請が想定されています。

理系の技術職や、料理人などの専門職は、Shortage occupation listに入っているものが多いですが、いわゆる文系的な事務、営業、企画などは、ほぼ入っていません。文系の平社員レベルの仕事は、申請条件に当てはまらない可能性が高いです。

また、雇用者にとっても手続きが面倒、費用もかかるので、ビザのない外国人をわざわざ雇うモチベーションは低いです。その面でも、普通の会社員や学生には難しいと思います。ちなみに、「普通の」というのは、MBA上位校の卒業生ですら該当します。MBAは高学歴ですが、特殊スキルではないので、ビザがない人は圧倒的に不利になります。

参考までに、2013年度は、500人の日本人がTier 2 – General visaを取得しています。

<主な条件>

・特定企業からの内定

雇用企業に「Certificate of sponsorship」を申請してもらう必要があるので、内定が確定していないとビザは申請できません。

・一定以上の職位・給与

一定水準以上のレベルの職種・給与で採用される必要があります。一般的には、「Regulated Qualifications Framework (RQF) level 6」以上で、スタッフではなく管理職レベルの仕事です。具体的な職種の内容や、その職種の最低給与について、以下のページで非常に詳しく記載してあります。

Immigration Rules Appendix J: codes of practice for skilled work

・Shortage occupation list

必須項目ではないですが、労働者が足りていない職種は、職位が比較的低い仕事でも、Tier 2 visaが取得できます。例えば、料理人(Chef)はRQF level 3ですが、Tier 2 visaの対象にになります。ただし、料理人といっても、給与が最低29,570ポンド以上ということもあり、料理長や専門を持った料理人のみが対象です。

雇用企業にとっても、政府にとっても人が足りていない職種ですので、内定の獲得、ビザの取得は比較的容易だと思います。料理人以外で掲載が多いのは、各種の技術者(Engineer)、看護士含む医療関係などです。

Tier 2 shortage occupation list

・英語力

Reading, Writing, Speaking and Listening全ての項目で、CEFR level B1以上。CEFRは、ヨーロッパで使われている語学力の基準です。TOEICは対象になっていませんが、TOEICの主催団体ETSの説明によれば、CEFR B1に相当するTOEICの点数はReading+Listeningで550~784点です。日本人が苦手なWriting, Speakingも含まれていますので、TOEICで700点台くらいが、目安だと思います。

もしくは、英語で授業をする大学を卒業していれば試験は免除されます。

会社員として働くなら、TOEICで700点台くらい出せないようでは、そもそもイギリスでの仕事の内定を取るのが困難だと思います。料理人など専門職では、専門の実力は十分でも、英語がハードルになるケースがあるかもしれません。

Tier 2 (General) visa, Knowledge of English

・雇用企業が、求人を掲載する

あくまでも、雇用は自国民・永住者優先です。イギリス人・永住者で適切な人が雇えない場合のみ、外国人を雇うことができます。そこで、外国人を雇う申請をする前に、一定期間求人をしなければなりません。この求人は、「Resident labour market test」と呼ばれています。

Shortage occupation listに入っている職種は、労働者が足りていないので、求人をする必要はありません。

UK visa sponsorship for employers, Advertising the job

<申請方法>

・内定を得る

申請には雇用企業が必須ですので、内定を得ないと申請できません

・雇用企業から「Certificate of sponsorship」を取得する

雇用企業が、あなたのビザ取得のスポンサーになる証明書です。Certificate of sponsorship発行は、雇用企業側の手続きです。

UK visa sponsorship for employers

・ビザを申請する

オンラインで申請します。以下のページ参照ください。

Tier 2 (General) visa, apply

Tier 1 visa

Tier 2の他に、Tier 1でも仕事、就労の目的でイギリスに長期滞在できます。しかし、Tier 1合計でも、日本人の取得件数は年間数十件しかないので(2013年は30件)、説明は割愛します。イギリス政府のページは以下です。

Tier 1 (Entrepreneur) visa

Tier 1 (Exceptional Talent) visa

Tier 1 (General) visa

Tier 1 (Graduate Entrepreneur) visa

Tier 1 (Investor) visa

移民(永住権)申請

イギリスでは、仕事の名目での移民(永住権)申請は条件が厳しいです。例えば、Tier 2 General visaで働いている人の場合は、5年間連続でイギリスで働いている必要があります。

家族や結婚相手がイギリス人・永住者の場合は、長期間住んでいなくても、移民申請をすることが考えられます。

申請の条件については、以下のページ参照ください。

Apply to settle in the UK


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