オーストラリア就労ビザまとめ~種類、取得条件、期間、申請方法(2018年更新)

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オーストラリアでの現地就職を目指す観点で、オーストラリアのビザを紹介します。

オーストラリアのビザ、就労許可の情報は、オーストラリア政府のサイトに非常に詳しく記載されています。本記事に掲載されている英語のリンクも、すべてオーストラリア政府のサイトです。

*当記事も含めて、第三者によるビザの説明は、情報が遅れている、または解釈が間違っている可能性があります。本記事では、参考程度にして、詳細は必ずオーストラリア政府の公式情報を確認しましょう。

(2018年3月更新)

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オーストラリアの就労ビザは難しくなってきている

まず、オーストラリア就職、移住を考えている方には、残念なお知らせですが、オーストラリアの就労ビザ、特に永住権のあるビザは、年々難しくなってきています。

以前は、オーストラリアは英語圏の先進国の中では、非常に労働ビザが緩かったです。ここ数年で急速に厳しくなりました。

オーストラリア人と競合する外国人労働者は制限

難しくなってきている背景は、端的に言うと、オーストラリア人の失業率も高いので、オーストラリア人と競合するような外国人労働者は制限する政策になったということです。

一方で、オーストラリアに必要な専門スキルを持っている外国人は、ビザ申請で優遇されています。

変更の背景に興味のある方は、オーストラリア政府の説明をこちらのページでご参照ください。

永住権ありの就労ビザ

ビザの種類

オーストラリアで働くことができるビザは、多くの種類があります。最も大きく分けると、有効期限のあるビザなのか、無期限なのか(永住権があるか)で分けられます。

長期的にオーストラリアに住むつもりなら、最終的には、永住権のあるビザを狙うべきです。

永住権のあるビザは、オーストラリアに住んでいない人が直接申請することもできます。有効期限のあるビザで一定期間住んでから、永住権のあるビザを申請することもできます。

スポンサー必要 スポンサー不要
地域制限あり Regional Sponsored (subclass 187) Skilled Regional (subclass 887)
地域制限なし Employer Nomination (subclass 186) Skilled Nominated (subclass 190) 州政府、または親戚からの推薦が必要
Skilled Independent (subclass 189) 推薦は不要

スポンサー(雇用主)

永住権のあるビザだけでも多くの種類があります。大きくは、スポンサー(雇用主)が必要か、地域制限があるかで分類することができます。

スポンサーが必要なビザは、申請する前提として、雇用主が確定していて、スポンサーになってくれる必要があります。

地域制限

「Regional」とついているビザは、地方エリア(Regional Australia)で働くことが条件になります。シドニー、メルボルン、ブリスベン、パースなどの都会は含まれていません。

Regional Australiaの具体的な定義は、以下をご参照ください。

Australian Government「Eligible Postcodes in Regional Australia」

地域に制限があるので、制限なしのビザより難易度が低くなります。都会には拘らない人で、地方で仕事が見つかるなら、Regionalビザは、有力な選択肢かと思います。

州政府の推薦

「Skilled Nominated (Subclass 190) 」ビザを申請するには、州政府、または親戚からの推薦(Nomination)を受ける必要があります。州政府からの推薦は、州によって職種や年齢など推薦を受けられる具体的な条件が異なります。

「州・地域の名前+Skilled nominated visa」などと検索すれば探せます。

ビクトリア州

サウスウェールズ州

クイーンズランド州

申請に必要な条件

スポンサー、地域制限、州政府からの推薦以外では、主に次のような条件があります。他にも条件はあるので、詳しくは、オーストラリア政府のページを参照ください。

ビザの名称 前提のビザ Point 英語力 職種
Employer Nomination (subclass 186) Subclass 482 (457)、なしでも可 Competent MLTSSL
Regional Sponsored (subclass 187) Subclass 482 (457)、なしでも可 Competent MLTSSL、ROL
Skilled Independent (subclass 189) 60 Competent MLTSSL
Skilled Nominated (subclass 190) 60 Competent MLTSSL、STSOL
Skilled Regional (subclass 887) Subclass 487、489、495

前提のビザ

申請にスポンサーが必要なビザのSubclass 186, 187は、基本的には、既にオーストラリアで働いている人が申請することを想定しています。

国外から申請することも可能なのですが、基本的には、期間限定の就労ビザSubclass 482 (2018年3月以前は457)で一定期間働いた人が申請します。

Subclass 887は、地方エリアで就労する期間限定のビザ(Subclass 487、489、495)で働いた後に申請するビザです。

Point

スポンサーなしで申請できるSubclass 189, 190は、申請に当たり60点以上の「Point」をクリアする必要があります。

Pointは、英語力、職歴、学歴、オーストラリアでの関連経験などで決まります。具体的なPointの計算は、こちらをご参照ください。

Australian Government「The points table」

60点でも条件は簡単ではないのですが、実際は60点でも厳しいというのが現状のようです。複数の移民エージェントに聞いた情報によれば、2018年時点では、一部の職種を除いて75点以上が必要とのことです。

英語力

全ての永住権ビザは、「Competent」以上の英語レベルが必要です。Subclass 887は規定がありませんが、申請の前提となるビザでCompetentが必要なので、同じです。

Competentの基準は、TOEFL、IELTSなど、いくつかの英語テストの点数で規定されています。例えば、TOEFLの場合は、iBTで最低「12 for listening, 13 for reading, 21 for writing and 18 for speaking」が必要です。

Australian Government「How can I prove I have competent English?」

職種:永住権ビザを申請できる職種は、制限が厳しい

ビザを申請できる職種が決まっています。永住権ビザは職種の制限が厳しいです。基本的には、Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)に掲載されている職種の必要があります。

MLTSSLは、オーストラリアで不足している専門職で、多くの一般的な職種が入っていません。例えば、営業、マーケティング、事務関連は、全く入っていません。MLSTSSLでない職種の人は、申請が不可能ということになります。

Regionalビザの職種

Regionalビザについては、Regional Occupation List (ROL)に掲載されている職種でも申請することができ、職種の制限は緩いです。

州政府推薦のビザの職種

Skilled Nominated (subclass 190)は、制限が緩いShort-term Skilled Occupation List (STSOL)の職種も含まれますが、州政府からの推薦を取れる職種が制限されているので、ほとんどのSTSOLは該当しません。

ビザを申請できる職種について、詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

オーストラリアで就労ビザ・永住権を取れる職種(2018年更新)
オーストラリアでの現地就職を目指す観点で、オーストラリアのビザを申請できる職種(Eligible Skilled Occupations)について説明します。ビザを申請できる職種は、オーストラリアで人手不足の職種です

 永住権なしの就労ビザ

永住権なし(期間限定)の就労ビザには、主に以下の2つがあります。

スポンサー必要 スポンサー不要
地域制限あり Skilled Regional (Provisional) (subclass 489) 州政府、または親戚からの推薦が必要
地域制限なし Temporary Skill Shortage (TSS) (subclass 482)

スポンサー、地域制限、州政府からの推薦以外では、主に次のような条件があります。見方は、永住権ビザと同様です。詳細な条件は、オーストラリア政府のページをご確認ください。

ビザの名称 Point 英語力 職種
Temporary Skill Shortage(subclass 482) 比較的緩い。こちら参照 MLTSSL, STSOL,ROL
Skilled Regional (Provisional) visa (subclass 489)  60 Competent MLTSSL, STSOL,ROL

Temporary Skill Shortage (TSS) (subclass 482)

申請にスポンサーが必要な就労ビザです。直接永住権ビザを取れない場合は、まずはTSSビザで働くのが一般的です。

スポンサーさえ確保すれば、他の条件は、それほど厳しくないです(それが難しいのですが)。

Skilled Regional (Provisional) (subclass 489)

地方エリア(Regional Australia)であれば、スポンサーがいなくても就労ビザを申請できます。

英語力はCompetent以上、Pointが60点以上と、永住権ビザと同等の基準です。

また、州政府、または親戚からの推薦が必要です。州政府の推薦基準は、州によって異なります。上記のSkilled nominatedビザと同じように、州政府のページを確認しましょう。

ビクトリア州

サウスウェールズ州

クイーンズランド州

その他の就労できるビザ

オーストラリア留学中、留学後の就労

留学中の就労(Student visa)

Student Visaで留学中の学生は、一定の条件で就労が許可されています。アルバイトやインターンをすることができます。

留学後の就労(Temporary Graduate visa – subclass 485)

留学を終えた学生向けに、申請の条件が緩い就労ビザを提供しています。大学卒であれば、ほぼ無制限で、2年間働けます。修士は3年、博士は4年。

語学留学は対象外です。

専門学校など、大学以外の場合は、申請できる職種に制限があり、期間も18か月と短くなります。

詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

オーストラリアの留学生向けの就労ビザまとめ
オーストラリアの留学生向けに、オーストラリアの就労ビザについて説明します。アルバイト、インターン、Temporary Graduate visa、ビザが取りやすい専攻など

ワーキングホリデー

Working Holiday visa – subclass 417

他の国のワーキングホリデーと同じで、18歳以上、30歳以下限定で、1年間働くことができます。

申請条件は緩いです。条件さえ満たしていれば、基本的には許可されます。他の国と異なる点は、同じ雇用主の職場で働けるのは最大6か月な点です。

条件を満たせば、再度1年間ワーキングホリデーを申請することもできます。

詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

オーストラリアのワーキングホリデービザ:Working Holiday visa - subclass 417
オーストラリアのワーキングホリデービザの条件、期間、活用方法、申請方法など

どのビザを申請すべきか?

まだオーストラリアで働いていない

直接永住権を申請する

英語力、職種、学歴などで条件の良い人は、直接永住権を申請することも可能です。しかし、まず申請可能な職種なことが絶対条件です。

また、オーストラリアに住んだことがないと、申請に必要な最低Pointをクリアするのもハードルが高いです。

・最も制限がない:Skilled Independent (Subclass 189)

・特定の州なら:Skilled Nominated (Subclass 190)

地方エリアで働く

シドニー、メルボルンなど都会に拘らなければ、Regionalビザの方が職種の制限が緩いです。

まずは、期間限定のSkilled Regional (Provisional) (subclass 489)を取得。就業期間など条件を満たし次第、永住ビザのSkilled Regional (subclass 887)を申請。

Skilled Regionalは、スポンサーが必要ないこともメリットです。

転職先にスポンサーになってもらう

就労ビザのスポンサーになってもらうことを前提に、オーストラリアで転職活動をする。

スポンサーが見つかれば、Temporary Skill Shortage (TSS) (subclass 482)を申請。条件を満たし次第、Employer Nomination Scheme (ENS) (subclass 186)など永住ビザを申請。

難点は、スポンサーを見つけることが難しい点です。TSSビザの申請には数か月かかります(TSSビザの前身のSubclass 457の実績は約5か月)。特に日本から転職をする場合、海外の内定者を半年近くも待ってくれる会社は、ほぼないかと思います。

留学を挟んで、就労ビザを申請する

以上の選択肢が難しい場合、お薦めはオーストラリア留学を挟んで、Temporary Graduate Visaを取得することです。

現地の大学を卒業し、2-4年間就労することで、ビザ申請のPointが加算されます。

また、留学中や留学後に働いた会社にスポンサーになってもらえる可能性も高まります。

ワーキングホリデーを挟んで、就労ビザを申請する

ワーキングホリデーをインターンの期間として使い、期間中に働いた会社にスポンサーになってもらうことも考えられます。

しかし、ワーキングホリデーは、1つの雇用主で最大6か月しか働けないので、スポンサーになってもらうのは、ハードルが高いとは思います。

オーストラリアで働いている

現在の雇用主にスポンサーになってもらう

現在の雇用主と関係が良いなら、これ一択だと思います。

・Employer Nomination (subclass 186)

・地方エリアなら:Regional Sponsored (subclass 187)

現在の雇用主がスポンサーになってくれない

自分で申請できるビザを申請

・最も制限がない:Skilled Independent (Subclass 189)

・特定の州なら:Skilled Nominated (Subclass 190)

MLTSSLの職種でない場合、Regionalビザ

営業、マーケティング、事務関連など、MLTSSLに該当しない職種の場合、Regionalビザしか選択肢がありません。

・Regional Sponsored (subclass 187)

・Skilled Regional (Provisional) (subclass 489)経由で、Skilled Regional (subclass 887)

まとめ

・オーストラリアの就労ビザ、特に永住権のあるビザは、年々難しくなってきている

・就労ビザは、永住権があるか、スポンサーが必要か、地域限定か、州政府の推薦が必要か、などで分けることができる

・特に永住権のあるビザは、職種の制限が厳しい

・地方エリアのビザは、職種の制限が比較的緩い

・直接就労ビザが取れない場合は、留学を挟んで、Temporary Graduateビザで働くのがお薦め


こちらの記事もいかがでしょう?

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