シリコンバレーに憧れる人に中国をお薦めしてみる

あなたの中国のイメージは、どんな感じでしょうか?

世界の工場。世界一の人口。アメリカに次ぐ巨大市場。これは間違いない。

あるいは、偽物、パクり、低品質といったところでしょうか?そういう面もあるのは確かです。

しかし、中国は、巨大で多様な国です

皆が偽物を作ったり、パクり商品で満足しているわけではありません。中国は日本より偽物やパクりは多いかもしれませんが、洗練されたデザインのブランドもあれば、最先端の商品を作っている会社もあります。

「中国のAmazon」Alibaba、「中国のFacebook」Tencentは、時価総額で世界のトップテンに入っていることをご存知でしょうか?パクリだけで、世界のトップテンになれると思いますか?

10億ドル以上の評価額の未上場企業「ユニコーン企業」の数も、アメリカに次ぐ2位、日本の数十倍のことはご存知でしょうか?

中国のベンチャー投資額は492億ドルもあり、日本の50倍以上なことはご存知でしょうか?

中国では、先進的なITサービスの普及が日本よりも早いです。中国の都市部では、モバイル決済が普通に使われています。UBERのようなライドシェアも以前から使われています。提供する企業側だけでなく、ユーザーもITリテラシーが高いです。

本記事では、先進IT国家としての中国を激押ししてみます。嘘だと思う人は、一度中国の深センに行って、ハイテク企業の街を歩いて見るといいです。パクりで安くて品質の悪い中国のイメージは、180度変わると思います。

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中国の巨大IT企業

巨大IT企業というと、アメリカの企業、Alphabet (Googleの親会社)、Apple、Amazon、Facebook、Microsoftを思い浮かべる人が多いと思います。実際に、5社は世界の時価総額ランキングのトップ5を独占しています(2017年6月現在)。

「中国のAmazon」Alibaba、「中国のFacebook」Tencentは、時価総額ランキングのトップ10に入っています。世界のIT企業の時価総額では、アメリカのトップ5と、中国の2社が群を抜いて高いです。

Alibabaは、Eコマースが主力で、2017会計年度の中国の流通総額は約62兆円です。楽天の2016年流通総額は約3兆円なので、約20倍の規模です。11月11日に行われる「シングルデー」セールの「1日の」流通総額は約2兆円。たったの1日で、楽天の年間の6割強の売り上げです。中国だけでなく、参加のEコマースサイトLazadaは東南アジアの5か国でトップの流通総額です。世界最大のオンライン、モバイル決済サービスの「Alipay(支付宝)」は、4億人に使われています。(参照:AlibabaAlipayForbes楽天

Tencentのメッセンジャーアプリ、WeChatの月間アクティブユーザー数は9億人を超え()、Facebookに次いで世界で最も使われているソーシャルサービスです。更に、ソニーや専業のゲーム会社を上回る世界最大のゲーム会社で、有名モバイルゲーム「クラッシュ・オブ・クラン」のSupercellの親会社でもあり、アプリの収益は世界一です。その他、オンラインメディア、動画サイト、決済サービスなど幅広いサービスを運営していて、人工知能など先端技術の開発にも力を入れています。(参照:TencentstatistanewzooApp Annie

日本の企業の時価総額は、世界トップ10どころか、全産業でもトップ50に入っているのはトヨタのみです。20年前は世界で憧れられるテクノロジー企業だったSONYの時価総額は、Alibabaの約7分の1。日本のIT企業で最大手の楽天は、Alibabaの20分の1程度でしかありません。時価総額では、日本のIT企業は束になっても、AlibabaやTencentに勝てません。

中国のユニコーン企業の数は世界第2位

中国のIT、テクノロジー企業は、AlibabaやTencentだけではありません。続々と新しい会社が続いています。

10億ドル以上の評価額の未上場企業は、「ユニコーン企業」と呼ばれます。例えば、ライドシェアのUBERや、民泊のAirbnbは未上場です。

TechCrunchによれば、2017年5月時点で、ユニコーン企業は世界で221社。国別では、アメリカ 114社、中国 62社が圧倒的に多く、3位がインドの 8社。日本はたったの1社(メルカリ)です。メルカリの評価額は、ちょうど10億ドルくらいなので、ユニコーン企業としては小型です。メルカリと同等以上の規模感のベンチャー企業が、中国では62社もあるのです。

業種もUBERやAirbnbのようなシェアリングエコノミーのサービスもあれば、フィンテック、ハードウェアなど様々です。

ベンチャー投資額も世界第2位

投資金額も、アメリカに次ぐ世界2位です。大手会計事務所 Ernst & Youngのリサーチによれば、ベンチャー投資額は、アメリカ 723億ドル、中国 492億ドル、インド 80億ドル、イスラエル 26億ドル、日本 8億ドルです (EY global venture capital trends 2015)。

中国の投資額は、日本の60倍以上で、まさに桁違いです。日本の60倍のユニコーン企業が出てくるのも納得の圧倒的な規模感です。逆に、日本は経済規模のわりには、ベンチャー投資は少ないことが分かります。

優秀かつ大量の理系人材

中国の巨大IT企業、活発なテクノロジー系の起業を支えるのは、優秀かつ大量の理系人材です。

コンピュータ学科(Computer Science)の世界大学ランキングで、中国は精華大学が2位に入っている他、トップ20に4校入っており、アメリカに次いで2位です(U.S. News Best Global Universities 2017)。工学(複数分野のEngineering)では、精華大学が1位で、トップ20に6校入っています。出身国という点では、アメリカや他の国のトップ大学にも、多数の中国人います。

2016年の中国のSTEM学科の卒業生は、470万人でアメリカの8倍強、日本の24倍強です(World Economic Forum, Human Capital Report 2016)。STEM学科とは、Science, Technology, Engineering, Mathematicsの略で、平たく言うと理系です。

毎年、中国は、日本の20倍以上の理系人材を送り出しています。しかも、そのトップの大学の評価は、日本の東大や東工大より高いのです。IT、テクノロジー企業の最重要資産が「人材」であることを考えると、中国が日本よりも圧倒的に有利なことは疑いの余地がありません。アメリカも理系の卒業生は中国に比べて少ないですが、中国、インドなど世界中から優秀な人材を集めています。

先進的なサービス

中国は、世界第2位の経済規模なので、中国消費者向けにサービス、商品を提供している中国企業の規模が大きいのは、ある意味当然です。

先進的なサービスはアメリカで生まれていて、中国企業はパクっているだけと思ってませんか?確かにテクノロジーやビジネスモデルの最先端はアメリカなので、そういう面があることは確かです。それは、日本も全く同じです。日本の大企業の経営者が「タイムマシーン経営」などと言って、アメリカでの流行をいち早く日本に導入する(パクる)ことを推奨していたくらいなので。

しかし、現在は状況が変わっています。色々な先進的なサービスで、中国の普及速度は、アメリカや日本を上回っています。中国発祥の先進的なサービスも増えてきています。

例えば、中国のモバイル決済は、非常に普及が進んでいます。元々は、Eコマースの決済で使われていたAlibabaのAllipayは、今では多くのオフライン店舗で使うことができます。日本の店舗でSuicaが使える以上に、スマホのAlipayで支払いができるのです。日本でも、Apple Payやモバイル Suicaでモバイル決済はできますが、実際に使っている人は、あまり見かけません。LINEなどが流行らせようとしている個人間のスマホ送金も、中国では当たり前のように利用されています。

最近、メルカリが開始したEコマースの「動画販売」を始めたことが話題になりました。このサービスは、中国のサービスをモデルにしています(メルカリ自身が中国の状況に言及していました)。中国では、動画販売は数年前からあり、高い販売力があることは、日本でも時折ニュースになっていました。動画販売を最初に始めたのが中国の会社か他の国かは分かりませんが、動画販売を流行らせたのは中国です。中国は、ついに日本からパクられる存在になったのです。

流行りのシェアリングエコノミーも、中国企業はパクるだけではありません。自転車のシェアサービス「モバイク」をご存知でしょうか?日本に進出することを2017年6月に発表しました。自転車のシェアサービスは、以前からありましたが、駐輪場所が決まっていたことが難点でした。モバイクは、どこでも乗車、降車ができます。自転車にGPSがついていて、近くの自転車をスマホで検索、見つけたらスマホでロックを解除できます。降りるときは、乗り捨てるだけです。中国国外ではシンガポールに進出済み。イギリスへも進出することが発表されています。

中国がすごいことは分かった。どうすればいいの?

海外就職を薦める当サイトとしては、中国の現地企業での就職をお薦めしたいです。特に、テクノロジー企業の集積地であり、起業が最も盛んな深センです。深センでの就職については、今後詳しく紹介する記事を書きたいと思います。

テクノロジーの最先端は相変わらずアメリカの西海岸なことは確かです。しかし、ベンチャー投資額を見ても分かるように、中国はすごい勢いでアメリカに迫ってきています。

就職の観点から見ると、中国の方がアメリカよりも簡単です。アメリカのテクノロジー企業には、世界中から優秀な人が集まってくるからです。アメリカ企業も外国人の採用意欲は高いですが、ビザの発行数制限がボトルネックになっています。特に、営業など文系の仕事で、ビザを得るのは非常に難易度が高いです。

一方、中国企業には、まだ外国人が殺到する状況にはなっていません。中国政府も、優秀な人材については、積極的にビザを発行する方針です。日本の市場も、まだ中国企業にとっては魅力があります。「まだ」と言ったのは、日本は経済成長が停滞しているので、世界経済に占める割合が縮小し続けているからです。

日本の市場がまだ魅力があり、中国のビザが厳しくないうちに、中国での就職にチャレンジすることをお薦めします。


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