海外就職の検索トレンド推移~アジア就職は微増、アメリカなどは減少

私は2005年に新卒で台湾で就職しています。その当時、欧米の大学に留学していた人が現地で就職する以外は、海外就職はほとんど聞いたことがありませんでした。

その頃から比べると、何となく海外就職が一般的になっている気がします。

実際にはどうなのか、参考データとしてGoogle Trendで海外就職の検索数の推移を調べて見ました。

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「海外就職」検索数の推移

出典:Google Trend

長期的には、「海外就職」の検索数は下がっている

私の感覚とは違い、データが取れる2004年以降、「海外就職」の検索数は長期的に見ると下がっています。私が台湾で就職した2005年よりも2016年の方が検索数は少ないです。

海外就職の検索数は、2009年-2011年に一度大きく伸びている

グラフを見ると、海外就職の検索数は、2009年から2011年にかけて一度大きく伸び、また下がっています。

これは、2008年9月のリーマンショックによる就職氷河期の影響と思われます。2009年から2010年に就活した人(2010-2011年卒)が最も影響を受けていた世代です。

国内就活が厳しく、海外就職の選択肢を積極的に考えた人、もしくは、国内就活で内定が全く取れずに海外就職に流れた人がいたと思われます。

「アジア就職」検索数の推移

出典:Google Trend

「アジア就職」検索数は低い

グラフからは分かりませんが、「アジア就職」の検索数を「海外就職」と比較すると比べると、10分の1程度です。「中国就職」と比べても4分の1程度、「シンガポール就職」、「タイ就職」と同じくらいの規模感です。

「アジア就職」のキーワードは、「海外就職」や、「特定のアジアの国+就職」と比べると検索されていません。特定の国に限定しないで、地域としてのアジアをキーワードに海外就職を考えている人は、多くないのだと考えられます。

「アジア就職」検索数は、2015年から伸びてきている

検索数の推移を見ると、海外就職と同様に、減少傾向です。しかし、2015年、2016年は増加に転じています。アジア就職は、現状では検索数は少ないものの、伸びてきていることが分かります。

国別の検索数の推移

「中国就職」検索数は、2010年から大きく低下

次に、国単位の検索数の推移を見てみます。

中国は、2010年から2011年に大きく下がり、それ以降低い水準が続いています。2010年と言えば、海外就職全体では、大きく検索数が伸びた時期です。全体は上がっているのに、中国は逆に下がっています。

出典:Google Trend

中国就職の検索数が下がった大きな要因は、日本人の中国に対する親近感が大きく下がったことです。下記のグラフのように、2010年に「親しみを感じない」が「親しみを感じる」を逆転しています。

2010年は、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突する事件が発生した年です。それを機に日本人の中国に対する親近感が大きく下がり、それ以来回復していないと思われます。

出典:内閣府大臣官房政府広報室「外交に関する世論調査」

「アメリカ就職」検索数は、右肩下がり

「アメリカ就職」2009年ごろまで緩やかに伸びた後、2016年まで右肩下がりで落ちています。特に2015年から大きく下がっています。

このトレンドは、アジア就職とは逆の動きです。アメリカ就職は、ビザの関係で、ますます難易度が上がっています。アメリカなど先進国での就職が難しいので、海外就職志望者がアジアに流れていると思われます。

出典:Google Trend

「シンガポール就職」、「タイ就職」検索数も右肩下がり

アメリカほどの下がり方ではないですが、シンガポール、タイも、ほぼ一貫して下がり続けています。

シンガポールが伸びていないのは不思議です。シンガポールは、一人当たり名目GDPで2007年に日本を追い越し、2016年の時点では日本を30%以上も上回っています。英語が公用語なので外国人でも働きやすく、所得税が低いこともあって、欧米人の海外就職では人気です。

英語でシンガポール就職に相当する「Singapore Work Abroad」の検索数を見ると、2009年から2012年ごろにかけて大きく伸びています。

私は、2011年にMBAの学生としてシンガポールにいました。欧米の同級生のシンガポール熱は非常に高かったです。

日本ではシンガポール就職が流行っていない一因として、内定やビザを得るハードルが上がったことが考えられます。最近、アジアで就職活動をした人のブログ、インタビューを読むと、シンガポールは難しそうなので敬遠している記事が目立ちます。

以前は、手軽に海外就職できるアジアの英語の国として人気だったのが、難しくなって、最初から選択肢から外す人が増えたのだと考えられます。

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